性能のその先の話

性能のその先の話

皆様こんにちは。はしもとです。

世は住宅性能波乱時代といっても過言ではないほど、
どこの会社さんも性能性能と言うようになりました。

コウヨウはかなり前からG2をやっていて、松尾式全館空調や性能×デザインという取り組みを進めています。

住宅性能がよくなることは、世の中的にはいいことですよね。
これまで日本は、住宅の温熱環境についてはかな~~~~り緩い基準しかありませんでしたから、
それに比べると今くらい基準が厳しくなっていった方がいいのかもしれません。

実際、実家に帰ると10年少し前に新築した家ですが、洗面所やお風呂は正直寒いです。
GX志向型住宅が発表されて、右へならえでどこの会社もやり始めましたよね。
いい傾向だと思います。

さて、そんな住宅の性能ですが、性能だけ追い求めればよいものか、という話をしたいと思います。
性能のその先について、はしもとが思うことを書きたいと思います。
久しぶりにまじめな建築回です。

皆さんご存じの通り住宅価格、かなり上がっています。
約2年前、自邸の計画がスタートしましたが、その時に比べるとおおよそ11%ほど
建築費が上がっているようです。建築物価指数というものを見るとわかります。

(見方あってるのかな)

大体3000万円くらいの建物でしたので、ざっくり300万円くらい上げっている?
それに付随して、エクステリア費用なども上がっているでしょうし、金利もぐんぐん上がっています。

このブログを書いている途中で、ナフサショックが起こりました。

今までの上がり方とは比にならないペースで、今後もきっと家の値段は上がっていくと思います。

 

ただ、我々の収入はそんなペースではなかなか上がっていきませんから、
現時点で同じ総予算で建てようと思うと350万円~400万円くらいは何か変えないといけないということになります。

性能を上げていくことがスタンダード化している昨今、
性能を削るのはなかなか厳しい。

もちろんそれはそうです。
そうなると、いかに安く性能のいい家を建てるのか、
いわゆる性能コスパということにしか、意識がいかなくなってしまいます。

性能コスパ重視の家は、そこに対してお金を割いているため、デザインや設計にはお金が割けません。
その結果、どんな土地だろうと、同じデザイン、同じ内装、同じ正目、同じ窓の配置の家が出来上がってしまいます。
まるでカップラーメンを作るがごとく、同じ家が出来上がります。

 

さて、ヒトが家を建てようと考えたときに、根本にあるのは快適であることを求めていると思います。

 

私が問いたいのは、数値だけを追い求めることが、真に人を快適にしているのか、という点です。

 

例えば、断熱性能がーーーー!!ということで、窓を減らしていく傾向があります。

もちろん、やみくもに窓を付ければ、まとまりのない見た目になったり、断熱的に弱くなる部分が増えるかもしれません。

 

ただ、仮にいい景色が見えるのに西側だからと言って少しも窓を付けないとどうでしょうか?

南側道路で確かに日当たりはいいかもしれない。

しかし交通量が多く、結局はカーテンを閉めっぱなしになっている。

 

性能値はよくなるかもしれませんが、ヒトの生活はよくなっていないように思います。

そんな家が断熱ブームの今、とてつもないペースで増えているのではないでしょうか。

 

設計とは性能値を上げる作業ではなく、住まい手の生活のクオリティを上げる作業だと思います。

どんな景色を切り取り、どんな風が入ってきて、どの時間を楽しみ、どんな音を聞き、どんな時間を家族と共有できるか。

そんなことが本来、家を持つということの意味なのではないでしょうか。

 

家から景色が見え、外とつながり、たまに鳥が来て、花が咲き、雨が降る。

自然とつながるような家がやっぱり僕は好きだなあと思います。

 

設計者によって考え方は千差万別。もちろん私の考え方がすべて正しいとは思わないけれど、

性能がせっかくよくなったのなら、住まい手の暮らしをよりよくなるような提案がしたい。

 

昨今の高断熱ブームに、そんなことを思いました。

 

まじめ回過ぎて写真がほぼありません。すみません!!

 

それでは今日はこの辺で。はしもとでした。